今回は既に普及が始まっている5Gサービスについて考えてみたいと思います。

5Gの普及は2020年春頃からスタートしていて、大容量通信や同時多数接続などが謳われています。これは使用する周波数帯の変化によるところが大きいと思いますが、仕組みを知ることによる利益は人それぞれかと思いますので、ここで詳しく触れることはしないでおきましょう。

というわけでさっそく標題について。技術革新は社会環境を大きく変化させてきました。昔は農耕の発達、文字の出現、宗教の布教でしょうか。農耕は人が定住するという生活様式を形取り、文字の出現はある意味での教育に役立ちました。宗教は人の心の支えとなり、時に政治的な立場にも影響し、国家を形成する力を発揮してきました。

近代になると、産業革命やIT革命などが挙げられるかと思います。産業革命で機械化が進み、生産効率が大幅に向上するとともに、資本主義の定着、貧富の差を生むなど変化をもたらしました。IT革命は、人の時間や場所という概念を一新することになりました。

では5Gではどんな変化が期待できるでしょうか。たとえば大容量通信は、今までよりも鮮明で高画質な映像を届けてくれるかもしれません。映像にとどまらず、嗅覚や触覚に作用するものまで得られるかもしれません。また同時多数接続は、自動運転の実現やドローンなど精密な操作の必要なものの広範囲での仕様にも役立つかもしれません。注目したいのは、これらの殆どのことが、家庭用の光通信では既に再現されているということです。というのも現在、想像出来る実用的なことの殆どは今の環境から想像されていることですし、今の環境に根拠を持たない想像力はごく一部の人間にしか備わっていません。現在では家庭用の光通信と同等程度にしか通信速度を出せていない5Gの通信も、近い将来それを凌駕する情報通信を実現するでしょう。すると、まさに想像もし得ない社会の変化がやってくることはおわかり頂けるかと思います。想像し得ないのです。

では、標題は何を言いたかったか。実は誰にも平等に高度な通信環境が提供されるという事は、一定の危険を伴っているのです。郵便でコミュニケーションをとっていた頃、メールでそれらを代替した頃、そして現在のようにSNSでコミュニケーションを便利化した現在。これらの環境の変化は、情報量の増大を伴ってきました。つまり、個人の情報を大きく漏洩する機会を伴ってきたのです。先程の内容を振り返ると、今では想像し得ない量の情報が今後は漏洩する可能性が伴うのです。個人を次は企業の枠組みに置き換えてみましょう。漏洩する情報は、現在のそれとは比べられない程大きくなるでしょう。企業内のマニュアルは、寸分の違いももたず全社員に行き届く時代が来るかもしれません。先人たちの感覚すらデータ化しリアルタイムに伝えられるでしょう。しかし漏洩すれば自社の財産を流出することになります。この程度であれば、技術や知識の共有とも言えますが、お預かりしているお客様の個人情報などはより高度なものになるかもしれません。それが漏洩することで失う信用やお客様の損害は、それこそ想像もし得ないのです。

さて、以上の内容で何を弊社として何を提供するべきかを考えました。それは情報通信に対するセキュリティー環境の提供です。次世代化される通信環境の提供はもちろんですが、そこで得られるであろう想像し得ない未来のために、リスクを最小化することを御提案します。お客様のニーズに関わらず通信環境は変化してしまいます。そんな環境の中で、まずはリスクに対する準備を整えていきませんか？という御提案です。一定の備えを持って置くことで、これから加速するであろう環境の変化。良い部分だけをを使っていけるようにしておきたいものです。